株価の上昇には将来に対する成長期待が必要です。世界的に見てもカジノ産業は突出した急成長を続けており、日本でのカジノ実現が現実味を帯びてくれば来るほど、カジノ産業に関連する企業への成長期待が高まることから、株価は上昇していくことが予想されます。
PwCが2011年12月に発表した「Global Gaming Outlook The casino and online gaming market to 2015」に世界のカジノ業界の状況が詳しく調査されていましたので、こちらの資料から世界のカジノの状況を読み解いてみたいと思います。
2010年の全世界のカジノ市場の総売上は1175億7900万ドルですが、2012年には1466億8000万ドルになり、更に2015年には1827億7300万ドルになるものと予測しています。ちなみに、カジノの売上とは、カジノ業者の取り分であるハウスエッジ(house edge)の累計額のことです。日本のパチンコで言うならば、お客さんの支払額から換金額を引いた粗利益に相当する金額だと考えて下さい。
以下の表は地域別の売上実績(オレンジ)と2015年までの売上予測(灰色)の表です。世界で最も売上が高い地域はアメリカ、次にアジアが続きます。アメリカではラスベガス、アジアにはマカオといったカジノが盛んな国があることからもわかるかと思います。成長が著しいアジアは年平均で18.3%もの成長を続け、2014年からは世界一の売上をあげる地域になることが予想されています。
(出所:PwC)
このように、カジノは今後も成長が続く大きな産業であるといえます。また、米国カジノ最大手ラスベガス・サンズのCEOも「日本に100億ドル」を投資するとコメントしているほどです。
カジノという言葉を聞くと、やはりギャンブルというイメージを持たれる方が多いと思います。しかし、世界的に見ればカジノはエンターテイメント施設やホテルなどを運営する商業施設群を意味することになるのです。そのため、旅行業やホテル業、エンターテイメント機械を扱う会社や、警備会社など幅広い会社が恩恵を受ける事になるのです。
それではpart 2からはカジノに関する個別銘柄に関してご紹介させて頂きたいと思います。