「楽しく株を学ぶ」のコラムに目を通して頂きましてありがとうございます。
Lesson 3.0でご紹介した、株価の増減率と利益の増減率をどのように求めたかをご紹介致します。少し難しい話になりますが、ご興味のある方は目を通して頂けると幸いです。
まず株価の増減率ですが日本の企業を代表する銘柄から算出された日経平均を使用します。Yahoo ファイナンスから2001年4月(2001年度)から2014年3月(2013年度)までのデータのうち、終値を抜き出します。各年度の平均値を求めたものをその年度の株価と定義し、その増減率を計算しました。
次に経常利益の増減率を調べます。本当は日経平均と合わせるために、日経平均に含まれる銘柄の経常利益を合計し、その増減率を計算したいのですが、あいにくプロが使うようなデータを一括でとれるようなデータベースをもっておりません。そこで財務省が発表している法人企業統計から、ここに示される企業の経常利益の増減率のデータを使いました。
そちらをまとめたものが以下の表と折れ線グラフです。Lesson 3.0では形が似てますよね、ということで相関があるといいましたが、どれだけ似ているのか?というものを表す相関係数という値があります。1に近いほど強い相関があると言われるのですが、こ2001年度から2013年度までの相関係数を計算すると0.68となり、かなりの相関があるということが言えると思います。
プロはこのように、データと整合性のある株価の動きを探して投資家の方々に株の予想をお伝えするわけです。上記の方法は個別の銘柄でも行うことができます。自分が興味のある株が本当に業績がいい時に株価が上がる銘柄なのかを調べてみてもいいかもしれませんね。
(参考までに)
相関係数について
-1 ~ -0.7 強い負の相関
-0.7 ~ -0.4 かなりの負の相関
-0.4 ~ -0.2 やや相関あり
-0.2 ~ 0 ほとんど相関なし
0 ~ 0.2 ほとんど相関なし
0.2 ~ 0.4 やや相関あり
0.4 ~ 0.7 かなりの正の相関
0.7 ~ 1 強い正の相関