GDP(Gross Domestic Product 国内総生産)とは、国の経済動向を測る上で最も代表的なマクロ経済指標です。雇用統計と並ぶ最も重要な経済指標として注目されています。このGDPを3つのポイントから読み解いてみたいと思います。
英語名称:Gross Domestic Product
出所:経済分析局(Bureau of Economic Analysis : BEA)
サイト:http://www.bea.gov/newsreleases/national/gdp/gdpnewsrelease.htm
発表日時:当該四半期の翌月下旬 8:30 E.T. (速報値)(1月、4月、7月、10月末)
注目度:★★★★★
①GDPとは
GDPは国民所得・生産勘定(National Income Product Accounts:NIPA)に基づいて、一定期間内(1四半期間と1年間)に国内で新しく生み出された付加価値の総額として計算されます。「速報値」は当該四半期の翌月下旬に発表され、追加の情報を反映する形で翌々月下旬に「改定値」、そして最後に翌四半期の最終月下旬に「確定値」が発表されます。この中でも最も重要なのは「速報値」で大きく為替に影響を与える指標となります。
GDPには物価の価格変動を含めた「名目GDP」と、物価変動を除いた「実質GDP」の2つがあります。物価がもし2倍になったとした場合、名目GDPが2倍になってしまいますが、経済の規模が2倍になったわけではありません。つまり経済成長率は実質GDPの前期比年率の変化のことを表します。
②どこで見れるの?
米国の経済分析局が出すデータですので、英語のHPを見る必要があります。それでは分かりづらいという方はYahoo Financeなどでチェックされるのがよいでしょう。コチラから二つの指標が記載されているページにリンクしています。
しかし、少しでも早く自分の目で確認したいという方はコチラを確認しましょう。
以下のような、最新のGDPに関するレポートが現れます。英語なので、分かりづらいかもしれませんが、少し画面を下にスクロールさせて下さい。
次のようなテーブルが現れます。このReal GDPというのは実質GDPのことです。この中のAdvance Estimateが速報値のことで、赤丸で囲んだ値が重要な値となります。
③為替との関係を知る。
基本的には実質GDPの前期比年率がプラスの場合は経済が成長していると考えられます。米国の経済が回復しているということは、それだけ米国の経済成長に期待してドルが買われることになります。つまり円安の方向に動きます。指標がでた瞬間に急激に為替は動くほどこの指標は重要です。FXだけでなく、日本の株価にも影響を与えますので、必ずチェックするようにしましょう。