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ソニーの下方修正を読み解く3つのポイント!

ソニー(証券コード 6758)が9月17日の午後3時(株式市場がしまった後)に、2015年3月期の通期業績の下方修正を出しました。明日からの株価は厳しいものが予想されますが、このニュースに関して3つのポイントから読み解いてみたいと思います。

→ソニー株式会社からのリリースはこちら

①営業利益の予想を1400億円の黒字から400億円の赤字に下方修正

営業利益とは会社の本業からの利益を表します。ソニーは今期(2015年3月終了時点で)1400億円の黒字になると会社の予想を出していましたが、この予想を黒字から一転、400億円の赤字になると発表したのです。額も大きかったので、これにはかなり驚きました。

理由はスマートフォンの販売が世界的に振るわなかったこと。中国や新興国市場において、低価格のスマホに押されて中級機種の販売が低迷したことが大きな理由のようです。

これを受けて、モバイル端末事業の人員の15%にあたる1000人の人員削減を発表しました。

しかし、実はこの兆候はしっかりと会社の発表を聞いている人は感じ取っていた人もいたかもしれません。2014年7月31日にソニーが発表した決算短信をご覧下さい。1ページ目の通期業績予想については変更なしとあるのですが、12ページの各セグメント毎の営業利益の予測をみると、モバイル事業の予想を下げており、代わりに他の事業の予想を引き上げることで調整していることがわかります。ここから、調子の悪さを感じ取っていた人は敏感にモバイルの不調に注目していたことと思います。

②1958年に東証に上場して以来初めての無配

これは大きな出来事だと考えられます。実はソニーは過去に赤字に陥った際にも株主を尊重して配当を続けてきていました。しかし今回は財務体質の立て直しを優先するため、応援してくれている株主にお金を払いませんと宣言したわけです。それほどまでに厳しい状況と見てよいのではないでしょうか。

③9月18日からの株価について

大きな下方修正だけでなく、配当の無配はかなりのインパクトがあると思います。無配とは株を保有していることによる配当での利益が見込めないということです。これまでソニーを応援していた投資家も、業績の回復が見込めるまでは一度株を手放す方が懸命だと考られます。そのため業績の安定回復が見えるまでは株価は低迷するのではないかと私は見ています。ソニーは伝統と信頼のある会社でソニー株を好む人も多くいると思います。業績回復の兆しが見える材料(ニュース)がでれば株を買い直す人もいると思いますので、その時を逃さないようにチェックしておくことがポイントかと思われます。