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高級外食店の実状を読み解く3つのポイント!

今までもいくつかのコラムの中で、安売り競争を続けている企業は厳しいとお伝えさせて頂いています。では、高級店の実状はどうなのでしょうか?日経MJの2014年9月8日(月)の記事に高級飲食店を取材したデータが記載されていました。3つのポイントから読み解いてみたいと思います。

①接待消費が盛り返してきている!
国税庁の統計調査によると、企業の交際接待費はバブル期の6.2兆円から2.9兆円までに半減しています。しかし、アベノミクス効果に加え、大企業の飲食接待費の50%を非課税とする税制改正もあり、高級外食店は軒並み好調に推移している模様。事実、国税庁の調査でも2012年度は6年ぶりにプラスに転じるなど、下げ止まりをみせています。

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                    (出所 国税庁統計より著者作成)

②高級外食店への聞き取り調査データ(日経MJ調べ)
バブル期から減少し続けて来た高級外食店の接待利用は東日本大震災以降更に大きく落ち来んでいました。しかし、2014年の4月以降、接待利用が徐々に戻って来ているとの記事が日経MJの1面を飾っていました。こちらを見ると、調べた13社中10社が接待数が増えており、9社が実績でも前年同期比でプラスに転じているとのことでした。最近では芸者を呼ぶお客様も多く、赤坂に20人ほどいる芸者はフル稼働のようです。

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                                  (出所 日経MJ記事より著者作成)

③高級外食店の株価を読み解く!
以下のチャートでは、高級外食店とファストフードの2年間の株価を比較してみました。比べてみたのは高級レストランを運営するひらまつとファストフードの雄のマクドナルドです。真ん中の青いグラフは日経平均を示しています。赤いチャートはひらまつですが、日経平均よりも大きく回復していることが分かります。一方でマクドナルドは日経平均ほど株価は上昇していません。景気の回復に先立って恩恵を受ける大企業の接待等に使われる高級店の方が早く業績が回復に向かうことを投資家はしっかりと見ている事がよく分かります。ファストフードに関するコラムはコチラでも記載させて頂きました。安売りが悪いわけではないですが、「安売りプラス何か」の差別化のポイントをもつ、消費者の懐にも優しい成長企業を探すことが出来れば株価上昇の恩恵を受けれるかもしれませんね。

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マック離れは本当か? 苦戦の真相を3つのポイントで読み解く!

皆様は最近マックで食事をされていますでしょうか?本日2014年9月22日の日経MJにおいて、「マック離れ深刻6割」というタイトルが1面をかざっていました。マックは本当に苦戦しているのか?3つのポイントから読み解いてみました。

①マックの現状を読み解く!
そもそも本当にマックは苦戦しているのか?データから読み解いてみましょう!以下に既存店売上高と客数に関してのグラフを記載します。以下の青い折れ線グラフを見て頂けると分かる通り、2013年1月以降に前年の同じ月を上回ったのは3回しかありませんでした。この大きな原因は赤い折れ線にある通り、客数が大きく減少していることが最大の要因のようです。現状も確かめるために、このニュースを見た後ですぐにマクドナルドに足を運んでみました。マックに来るのは久しぶりでしたが、確かに1年前は満席だった時間に、お客さんが8割程度しか埋まっていませんでした。(マックの店員に見られながら、このニュースを書いているのは少しシュールでしたが。)

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Mac tokyo

(実際にとあるマックに足を運んでみましたが、1年前は満席だった時間にお客さんはほとんどおらず・・)

②原因は何かを読み解く!
急激な客足の落ち込みは何故起こったのか?MJによれば客離れの理由は上位6つは以下の理由だそうです。

(1)食材の安全性に不安がある。
(2)価格が高い。
(3)食べたい商品がない。
(4)おいしくない。
(5)店内の居心地がよくない。
(6)混んでいる。

(1)に関しては、皆様もご存知の方も多いでしょう。2014年7月に中国の食肉加工会社が使用期限切れ鶏肉を食材に使っていたことが発覚し、そこからチキンマックナゲットを仕入れていたことが大きな理由に上がっています。しかしこれは正直避けようがないことで仕方ないことだと思っています。

むしろ、7月以前も客足がずっと遠退いていた事に注目しなくてはいけません。私は、客足が遠退いた理由(2)が一番の大きな要因だと思っています。ファストフードの中でもそんなに高くないはずのマクドナルドがなぜ「価格が高い」と思われるのか?それは、マックがこれまで行ってきた大胆な値下げキャンペーンがお客の頭の中に残り、久しぶりに来てそのキャンペーンがないことを知ったお客はやはり高いと感じてしまうのでしょう。私自身はほとんどマックに来ません。頭の中では100円を切るハンバーガーなかったけ?と思ったぐらいです。

安売りの一番の怖さ。それは一度下げた価格は消費者の頭に残るので、価格を上げづらいということです。

マクドナルドは2013年8月27日に社長が原田氏からサラ・カサノバ氏に変わりました。カサノバ氏は値下げキャンペーンを減らす方針をとっています。しかし、この1年の業績を見てかなり厳しい評価をうけているようです。私自身はこの方針は正しいと思っています。しかし、安売りをキャンペーンでお客を集めていた原田氏の戦略にお客が慣れすぎていて、うまく方向転換がとれていないように思います。事実、客単価は上がっているのですが、客数の減少をカバーできていません。

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③株価を読み解く!

では、マクドナルドの株価を見てみましょう。以下は過去5年の株価の推移です。リーマンショック後は右肩上がりに株価が上昇していました。2013年の前半は景気の回復に伴い大きく株価が上がっていますが、社長が交代したころから横ばいが続いています。新しい方針が本当にうまくいくのかどうか皆足踏みをして見ているというのが現状だと分析できます。

私個人の意見としては、客単価アップの方向性は間違っていません。この価格に消費者がなれ、客足が戻ってきたと感じた時にまた株価は上昇に転じていくのではないかと思います。マックに毎日通う人もいるかと思います。実際に客足が増えてきたなという実感は得てして数字に表れてくるものです。その時に株を買ってみるのもよいかもしれませんね。

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