月別アーカイブ: 2014年9月

楽しく株を学ぶ 〜Lesson 3.0〜 企業の業績と株価

「楽しく株を学ぶ」のコラムに目を通して頂きましてありがとうございます。

Lesson 3.0 では「企業の業績と株価との関係」について執筆させて頂きたいと思います。

今までのレッスンの中で、株式投資は企業の成長のために必要で、その企業が成長すれば株価も上がってお互い幸せになれるとお伝えしました。しかし、本当にそうなの?という声も多くあると思います。あくまでも楽しむ学ぶ観点から答えをお伝えすると、「そうです!」とお答えさせて下さい。

大きな視点でみれば、企業が成長する時には株価も成長していきます。もしそうでなければ株式市場は成り立ちません。証券会社があるということが一つの証明なのではないかと私は思います。また株を生業にしている企業は山ほどありますが、競馬や競輪のようなギャンブルを生業にしている企業はありませんよね。

データでも実際に確認してみましょう。

日経平均株価(平均値)の増減率と、企業経常利益の増減率を2001年度から2013年度までを計算してグラフに表してみました。ややこしいことはおいておいて、形が似ている!ぐらいのイメージをもって頂ければ構いません。これが似ているということは実際に企業の利益が上がると時は、株価も上昇しているんだということになるわけです。

株価は景気の先行指数とも言われます。これは景気がよくなるだろうなと投資家が予測をした時点で株価が動くということです。事実、このグラフの株価は年度の平均値をとっていますので、企業の業績変動と6ヶ月前の株価の動きが似ているということを表しています。

このような理由から企業の業績を分析して株価を予想するプロ(証券アナリストと呼ばれます)がいるということです。

(計算方法は Lesson 3.1に記載しますが、少し難しい話になるので興味がある方だけ読まれてください。)

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 (出所:財務省法人企業統計調査と日経平均株価から著者作成)

これはあくまでも株全体を見渡した話になります。個別の株が必ずしも業績がいいからといって上がる訳ではありませんが、企業の応援チケットである株を買ってみてもいいのかな?という皆さんの気持ちの支えになれば嬉しいです。

テレビの力を読み解く3つのポイント!

20140919(金)の日経MJの一面には「テレビ通販 午前0時の熱狂」というタイトルでテレビ通販に関する記事がありました。市場規模は過去最大となったようですが、データをもとにテレビ通販に関して3つのポイントを読み解いてみたいと思います。

①テレビ通販の現状

ネット通販が増えたいま、テレビ通販なんてと思う方もいらっしゃると思います。しかしテレビをみて、パソコンやスマートフォンから簡単に注文が出来るようになったからこそ、テレビ通販の市場規模は着実に拡大しているのです。通販新聞によると2013年度の市場規模(主要30社の売上合計)は5,200億円を超えたようです。

2013年度テレビ通販売上高ランキングは以下(通販新聞より)の通りです。

1位 ジュピターショップチャンネル 1,327億円(前年比+4.4%) 2位 QVCジャパン 1,000億円 (+0.3%) 3位 ジャパネットたかた 427億円(+65.7%) 4位 オークローンマーケティング 285億円 (-6.1%) 5位 テレビショッピング研究所 206億円 (7.5%)

2013年は大ヒット商品がなかったと言われるなか、テレビ通販大手のジュピターショップチャンネル、QVCが着実に業績を伸ばしたことに加え、ジャパネットたかたが大きく売り上げを回復させたことが市場規模拡大の大きな要因となりました。

→通販新聞の記事はこちら

 

②今後のテレビ通販を読み解く

数字を少し読み込んでみると、市場規模の拡大はほぼジャパネットたかたが売上を回復させたことによるものです。大手2社も堅実に業績をあげた一方で、他社を見てみるとこれまで拡大傾向にあった業績が横ばいとなっている状況が伺えます。増税前のかけこみ需要もあったことを考えると市場の成長は鈍化してきているのではないかと見る事が出来るのではないでしょうか?

成長が鈍化していることの原因には以下の二つが上げられます。 (1)商品のマンネリ化 (2)テレビ通販枠価格の高騰

(1)商品のマンネリ化とは、例えば健康食品でいえば新しい成分がでてきていないことが挙げられます。現状で売れているサプリメントの多くが未だに「プラセンタ」や「グルコサミン」など以前から知られているものが中心になっており、新しいブームが生まれてきていません。

(2)テレビ通販枠の価格は、通常の広告市況が回復してきていることから価格が高騰しているようです。

この2点を踏まえると、広告宣伝費を多く使うことができる大手の売上が上がり、中堅の会社の業績が伸び悩んでいる状況も頷けます。

しかしテレビでの宣伝に効果がないということではありません。皆さんはライザップをご存知でしょうか?健康コーポレーションが手がける会員制のトレーニングジムが人気を集めています。広告宣伝をうまく使う会社として有名ですが、テレビCMを開始した直後に、大きく売り上げを伸ばしました。このようにテレビには人気を爆発させる効果もあることがわかります。

つまり、健康コーポレーションのようにWebや通常広告にテレビをうまく活用するミックスメディアでのマーケティングが今後のカギになっていくと思われます。

(健康コーポレーションは非常に面白い企業ですので、今後分析のコラムを執筆致します。)

 

③テレビを活用してお金を稼いでみる

テレビの爆発力には凄い力があります。これは日本人が昔からテレビ好きなことに加え、海外と比べてチャンネルが少ない分視聴者が集中するため、広告としての効果が高いのです。インパクトのある宣伝やテレビというのはそれだけでその会社の株価を大きく上がることがあります。上述した健康コーポレーションのテレビCMですが皆さんご存知でしょうか?

こちらの動画ですが、このCMがながれた後の健康コーポレーションの株価がどうなったかを想像して見て下さい。答えは少し下に。。

https://www.youtube.com/watch?v=Xz_JWZkqdRY

なんと株価が倍になっています。こんなCMを見つけて投資することができると凄くテレビをみるのもワクワクしてくるかもしれませんね。

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2014年の地価調査結果を読み解く3つのポイント!

2014年9月18日に国土交通省から2013年7月以降の1年間の地価についての調査結果を発表しました。この調査結果は不動産株、経済全体の方向性を確認する上でも重要な指標です。今回の結果を3つのポイントで読み解いてみたいと思います。

①調査結果を読み解く

調査結果はこちらから閲覧出来ます。(平成8年から調査結果を載せてます)

大きなポイントは三大都市圏全ての住宅地の地価が上昇に転じたことでしょう。これは低金利、住宅ローン減税等の施策によるバックアップもあり住宅需要を下支えしたことが要因に挙げられます。商業地も去年の調査で三大都市圏全体が上昇に転じましたが、26年の調査ではその上昇率が拡大しました。依然として低金利が続いている状況から不動産投資意欲が高まってきていること、オフィスの空室率が下がってきており、オフィス需要が更に高まったことが要因となります。また、商業地をマンション用地として利用する動きも出ているとのことです。

地方圏に関しては未だ8割弱の地点で地価下落という結果になっています。確かにこの調査結果をみると下落率は減少しているもののまだまだ下落は続いているようです。経済は上向きになってはいるものの、地方の地価がプラスに転じるほどの力はまだないと見る事もできます。直近では石破さんが地方創世担当相に任命されました。地方を活性化していきたいという国の政策がこの1年間でどのような結果をもたらすか、というポイントに着目して今後の地価動向を見てみると面白いかもしれませんね。

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②不動産株への影響について

ニュースなどではすでに三大都市圏の住宅地がついに上昇に転じた!と大きく報道があり、不動産株はすごくいいんじゃないの?と思われる方も多くいると思います。しかしこのデータはこの1年間の動向をみたもので、あくまでも確認の意味合いが強いということに注意する必要があります。不動産株はこの結果を見越して既に昨年大きく買われていましたので、この結果を受けて株価が急上昇するということはありませんが、今後もジワジワと上昇するための後押しになる材料がでたという認識でいるといいのではないでしょうか。

③この結果を投資に活かすには

「今から不動産が上がっていくから住宅買うなら今ですよ」なんて売り文句を、この1年で耳にした方は多いのではないでしょうか。この資料のいいポイントは、どんなところの地価が最も上昇したのか?ということが書いてある点です。

以下に資料をアップしますが、実際の資料を確認したい人はこちら。

これをみると分かる通り、①大型施設や都市開発が行われるところ、②交通アクセスが向上するところ、③観光やリゾート開発が進むところで特に上昇が見られています。

例えば②では金沢駅前の地価が上がっています。これは北陸新幹線の開業を見越してのことです。以前から言われており、昨年も上昇に転じているのですが、今年もまた上昇する結果となっているということが分かります。つまりこのような情報を早くに仕入れて、実物の不動産を取得することができれば大きな値上がりが期待出来るというわけです。(でも、不動産投資はちょっとお金がかかりますから、なかなかすぐに活かすことはできないかもしれませんが)

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楽しく株を学ぶ 〜Lesson 2.0〜 なぜ株式投資が必要なのか

「楽しく株を学ぶ」のコラムに目を通して頂きましてありがとうございます。

Lesson 2.0 では「なぜ株式投資が必要なのか」について執筆させて頂きたいと思います。

私は間違いなく「経済を活性化させるため」と答えます。

Lesson 1.0でも述べたように株は企業が資金調達を行う際に必ず必要になります。株を発行して集めたお金で設備を整えたり、サービスのインフラを整えたりすることで事業が軌道に乗れば、会社に収益が生まれます。収益が生まれれば企業は新たな雇用を生み、働く人もお給料が上げることになります。お給料が増えれば、消費も活性化し、企業には更なる収益が生まれることになります。消費が活性化されれば消費税が、企業も収益が上がれば法人税を支払うことができ、結果として経済が活性化し国が潤っていきます。

下のイラストをご覧下さい。上述したのはイラストの青い部分のことです。株式投資の重要性を簡単に表してみましたが、皆さんが株を学び投資に意識を向けることが出来れば、イラストの赤い循環が生まれはじめます。そうすることで経済はさらに活性化していくのです。

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しかし、お金の教育を受けていない日本は、株式投資に関してお金を稼ぐための悪い事というイメージを持っている方も少なくないのではないでしょうか。これはネット証券が出てくるまでは、証券会社の店頭でしか株が買えず、敷居が高かったこともありそのようなイメージが定着していったことが原因だと思います。

今では誰でも口座が開設できる時代になりました。株を購入する手数料も一昔前と比べると大きく下がっています。情報は確かに乱立していますが、自分のスタイルや信じる情報を決めて株式投資を行ってみて下さい。私が執筆する情報も人によっては考え方が違う場合も大いにあります。運用益だけを追求することも悪い事だとは思いません。しかし、株を楽しく学ぶにはこうした切り口から入って行く事が楽しむ秘訣になるのではないでしょうか?

投資を行うことで、経済を活性化することが出来る一員になれると思うと、なんだか株式投資がワクワクするものに思えてこないですか?

楽しく株を学ぶ 〜Lesson 1.1〜 株式投資に年齢制限はあるか?

「楽しく株を学ぶ」のコラムに目を通して頂きましてありがとうございます。

Lesson 1.0のイラスト部分で少し触れましたが、株式投資に年齢制限はあるのか?という点について記載させて頂きます。

結論から先にお答えすると

親の責任のもと、未成年でも株式投資をすることができます。

株式投資を始める場合には、証券会社に口座を開くことになりますが、未成年の場合はその口座開設に関して各社で扱いが異なります。もちろん、全く口座の開設を受け付けていない会社もあります。

私は未成年の人も株を学ぶことで親子で株を勉強するために、子どものために未成年口座を開設して、一緒に株を学んでみることをオススメします。株で生きた経済を学んだ方が受験勉強するよりもよっぽどためになるのになぁなんて、今となっては思ったりもします。(受験勉強を否定しているわけではありません。私自身、中学・高校と毎日塾に通っていましたので。)

ちなみに、、ご存知の方も多いかもしれませんが、村上ファンドを運営していた村上世彰氏は小学生の頃にお小遣いを廃止する代わりに親から100万円をもらって、そのお金で株式投資をしてお小遣いを稼いでいたという話もあります。

☆注意事項★
未成年口座を開設せずに、親権者名義の口座で未成年が株式を売買してしまうと「仮名取引」という違法行為にあたりますので、気をつけて下さい。 

未成年でも口座開設が可能な会社(2014年9月時点)

マネックス証券 
松井証券    
SBI証券     
廣田証券    

ほぼ全ての会社で口座開設に必要な条件は以下の2点となります。詳細は各リンクでお確かめ下さい。
(1)親権者の同意、続柄確認書類
(2)親権者の口座開設 

未成年の口座開設が不可能な会社(2014年9月時点)

楽天証券
ライブスター証券
GMOクリック証券

楽しく株を学ぶ 〜Lesson 1.0〜 そもそも株ってなに?

「楽しく株を学ぶ」のコラムに目を通して頂きましてありがとうございます。

Lesson 1.0 では、「そもそも株とは何なのか?」について執筆させて頂きたいと思います。株とは何かも分からないで株を買ってしまうのは全く意味がない、とは言いませんが非常にもったいないことだと思っています。株とは何か?を知る事が出来れば自分が経済のしくみの一員としてお金を出しているんだということが分かります。その意識をもって株を買って行くうちに「楽しく株を学ぶ」というタイトルの意味が少しずつ分かってくると信じています。

では、いきましょう。

株とは一言で表すと「企業が資金調達するために発行する証券のこと」です。
・・ これじゃ分かりづらいですよね。

新しい事業を起こしたいけどお金がない、世の中にはこういった企業がたくさんあります。このような企業が「成功したら利益を出すのでお金をだしてくれませんか?」と募るのことを「資金調達する」といいます。その時に発行するのが株です。つまり「お金を出した事の証明書」だと考えると分かりやすいかと思います。

これが株式会社の基本です。中小企業にも多くの株式会社がありますが、その多くは自分(または家族など)が資金をだして、自分に株式を発行しています。しかし、本当に多くの資金を調達したい場合には、不特定多数の人から資金を集めることが必要になります。「上場する」という言葉を耳にされたことがあると思います。これは不特定多数の人から資金調達をするために、しっかりと経営状況を報告していくことを条件に世の中の人に株を購入してもらうステージに立つ事を意味します。

投資家 企業 消費者の図

(絵の中の投資家に子どもがいますが、株式投資は親の責任のもと、未成年でも株を買う事が出来ます。)

会社の事業が軌道に乗り儲かれば、基本的には株を持っている人にも多くの利益がもたらされます。同時に、その株を他にも購入したいという人が現れ、お金を出した事の証明書である株自体が元の値段よりも高い値段で売買されるようになります。

これだけみるといいことばかりじゃないか!と思われるかもしれませんが、きちんとリスクも見ておく必要があります。それは、業績が悪くて会社が倒産するとなった場合には、基本的に株の価値がなくなります。つまり、業績が下がって行くだろうと思われる会社はその前に他の人にその権利を安くかってもらいたいという意識が働き、株が元の値段よりも安値で取引されるわけです。

まだよく分からないという人もいると思います。その場合は、企業の「応援チケット」だと思って株を見てみるといいのではないでしょうか。応援した企業がの株価が上がればお金を出した人も、企業もお互いハッピーです。しかし、応援チケットだからと考え過ぎてしまうと株が売れなくなるかもしれません。業績が下がったり事業がうまく行かない場合は、企業もあなたの期待に応えることができなかったということなので、また応援出来ると思った時に買ってあげることができるよう、一時的に株を売ればよいわけです。

このように考えるとなんか株を買ってみたいなと思われる人も多いのではないでしょうか?

株を買ってしまえばあなたは投資家になったともいえます。お気に入りの会社の株を買って、私投資家になりました!と言ってみてはいかがでしょうか?

楽しく株を学ぶ 〜はじめに〜

皆様は株に関してどれだけの知識をお持ちでしょうか?このタイトルを見てサイトを訪問して下さった方の多くは、株には興味があるけれども買ったことはない人や、何度か買った事はあるけれどなんとなく売買して損して終わっちゃった、というような人も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

株は怖いもの、、そういった思いをもたれているかたもいらっしゃると思います。確かに株は買い方によってはギャンブルにもなり得ます。しかし、視点を変えて見て下さい。株を買う事で経済を学んでみようと思えば、少しぐらいの損ならば授業料として支払ったと思えばよいのではないでしょうか?持っている株が値上がりすれば儲け物ぐらいの気持ちをもって株を買ってことで、株を通して経済を見通すことができるようになり、日々のニュースや経済の動向が楽しくなってきます。

簡単に私の自己紹介をさせて頂きますと、私は米国大手証券会社と英国の大手証券会社(専門用語では投資銀行と呼びます)に務めていました。そこでは企業の分析業務に携わり株の情報をプロ向けに発信しておりました。その後は独立しコンサルタントとしてまた、取締役としてなど中小企業の事業の立ち上げに参画したり、企業へのアドバイスなどをさせて頂いております。また自らも海外の不動産に投資をするなど投資家としても活動しております。

多くの人が株を知る事で、経済に興味をもって頂ければと思い執筆を開始致しました。プロに情報を発信した経験もありますが、タイトルにもある通り、楽しく株が学べるように主婦の方や学生の方などこれから株を学ぶ方が分かりやすいような内容にしていきたいと思います。また、株をやったことがある人も楽しく学べるよう、大手から中小企業までを分析・アドバイスをしていてコンサルタントとしての視点も踏まえて独自の切り口で執筆していきますので、投資材料としてみるのではなく、あくまでも一つの見方として見て頂ければ嬉しく思います。

これから執筆していく内容が少しでも皆様の参考になれば幸いです。

NAHB住宅市場指数を読み解く3つのポイント!

2014年9月17日の日本時間23時にNAHB住宅市場指数が発表されました。海外の経済統計情報は日本の株式市場が開く前に発表されるため、朝一の株価の動きに影響を与えることが多くあります。少しずつではありますが、その数字を読み解きながらポイントを紹介したいと思います。

①2014年9月17日 23時発表の結果

結果:59 予想:56 前回:55 (次回発表予定日:2014年10月16 日)

2005年11月以来、9年ぶりの高水準を記録。4ヶ月連続での上昇している。雇用の改善に伴って、6月頃から需要の回復が鮮明となっています。

②NAHB住宅市場指数について

英語名称:NAHB / Wells Fargo Housing Market Index
出所:全米ホームビルダー協会(NAHB)、Wells Fargo
サイト:http://www.nahb.org/
発表日時:月の中央
注目度:★★★☆☆

NAHB住宅市場指数とは

NAHBに加盟するメンバーの住宅建設業者に対する調査を基に作成される住宅市場の景況感指数で、1985円1月に調査が開始されています。およそ、400の調査回答を基に、(1)住宅販売(直近の新築一世帯住宅の販売動向)、(2)販売見通し(今後6ヶ月間の新築一世帯住宅の販売見通し)、(3)客足の3つの指数から計算されます。全ての項目は{ [ (良い/高い) - (悪い/低い) + 100] ÷2}で計算されています。NAHBは地域別(北東部、中西部、南部、西部)の指数も発表しています。

住宅市場指数が上がるということは、今後の景気拡大や住宅価格の上昇を予想している人が多いということで、ドルが買われやすくなります。(円安になるということになります)判断の分かれ目となる指数は50です。

Yahoo Financeのページが見やすいと思います。コチラをご参照下さい。

③数値を見る上でのポイント

1)NAHB住宅市場指数は、住宅着工件数との相関が高い

2)個人の住宅購買意欲を示す客足指数は、新築住宅販売の動向と相関が高い

このポイントを知っておくとよいでしょう。

 

ソニーの下方修正を読み解く3つのポイント!

ソニー(証券コード 6758)が9月17日の午後3時(株式市場がしまった後)に、2015年3月期の通期業績の下方修正を出しました。明日からの株価は厳しいものが予想されますが、このニュースに関して3つのポイントから読み解いてみたいと思います。

→ソニー株式会社からのリリースはこちら

①営業利益の予想を1400億円の黒字から400億円の赤字に下方修正

営業利益とは会社の本業からの利益を表します。ソニーは今期(2015年3月終了時点で)1400億円の黒字になると会社の予想を出していましたが、この予想を黒字から一転、400億円の赤字になると発表したのです。額も大きかったので、これにはかなり驚きました。

理由はスマートフォンの販売が世界的に振るわなかったこと。中国や新興国市場において、低価格のスマホに押されて中級機種の販売が低迷したことが大きな理由のようです。

これを受けて、モバイル端末事業の人員の15%にあたる1000人の人員削減を発表しました。

しかし、実はこの兆候はしっかりと会社の発表を聞いている人は感じ取っていた人もいたかもしれません。2014年7月31日にソニーが発表した決算短信をご覧下さい。1ページ目の通期業績予想については変更なしとあるのですが、12ページの各セグメント毎の営業利益の予測をみると、モバイル事業の予想を下げており、代わりに他の事業の予想を引き上げることで調整していることがわかります。ここから、調子の悪さを感じ取っていた人は敏感にモバイルの不調に注目していたことと思います。

②1958年に東証に上場して以来初めての無配

これは大きな出来事だと考えられます。実はソニーは過去に赤字に陥った際にも株主を尊重して配当を続けてきていました。しかし今回は財務体質の立て直しを優先するため、応援してくれている株主にお金を払いませんと宣言したわけです。それほどまでに厳しい状況と見てよいのではないでしょうか。

③9月18日からの株価について

大きな下方修正だけでなく、配当の無配はかなりのインパクトがあると思います。無配とは株を保有していることによる配当での利益が見込めないということです。これまでソニーを応援していた投資家も、業績の回復が見込めるまでは一度株を手放す方が懸命だと考られます。そのため業績の安定回復が見えるまでは株価は低迷するのではないかと私は見ています。ソニーは伝統と信頼のある会社でソニー株を好む人も多くいると思います。業績回復の兆しが見える材料(ニュース)がでれば株を買い直す人もいると思いますので、その時を逃さないようにチェックしておくことがポイントかと思われます。

LINEのスタンプ事業を読み解く3つのポイント!

もはや知らない人はいないであろう無料でメッセージや通話のやりとりが出来るLINE。2014年9月現在で全世界での利用者数は4億人。日本のユーザーは5200万人になったと発表されました。人気に火をつけたのはスタンプの存在が大きいと言われてます。言葉では伝えづらい感情も、スタンプのキャラクターが表現してくれることで、言いやすくなる。このようにコミュニケーションの距離を縮めることに成功したことがスタンプの一番のすごさといえます。

そんなLINEのスタンプ事業を3つのポイントで読み解いてみました。

①スタンプ事業の現状

以前は企業が数百万〜数千万を支払わないと販売できなかったLINEのスタンプ。2014年4月から一般の方が制作・販売できるようになりました。スタンプ長者が生まれるなど、大きくスタンプをとりまく状況が変わってきています。

一般の人が作成したスタンプを登録販売できるのは「LINE CREATORS MARKET」

(1)LINEのアカウントを持っている人は誰でも登録できる

(2)審査を経た後で販売されるスタンプは、販売価格の半分(100円ならばそのうちの50円)が利益となる

(3)世界中4億人のユーザーがターゲットになる

これらの理由からスタンプのクリエーターが続々と増えているようです。

また、一般のクリエイターのスタンプの販売解禁から1ヶ月間のLINEがその状況を報告しています。スタンプの販売総額は1億5千万円を突破、販売額10位までの平均販売額は470万円を突破しているようです。9月現時点でのスタンプマーケットは約12億円へと急拡大しています。もし、1年間10位以内を続けるようなスタンプを販売することができれば、470万×12ヶ月×50% = 2820万の収入となります。これを考えるとスタンプ長者が生まれてきていることも頷けます。

ちなみに、こちらのスタンプの作者が、9月17日のグッドモーニングに取り上げられていました。すでに収入が1千万円を超えているとのことでした。

LINE stamp

②スタンプ長者になるには

多くのクリエイターがいる中にはプロのイラストレーターとして働いていた方々も多くいるようですが、絵がうまいからといって売れるわけではないようです。

上述したクリエイターがインタビューの中でいっていた売れるポイント、それは

「会話で使いやすいかどうか」

だそうです。事実、LINEもそのように報告しており、今後スタンプ長者を目指す人はそこを意識して作成してみるといいかもしれません。

Stamp sales

なお、イラストレーターなどのソフトが使えなくてもスタンプを作成、販売するための内容を上手にまとめたサイトがありましたので、こちらをご参照下さい。

http://teamsanta.info/web/978/

このサイトをみると、イラストレーターを使えない私もちょっと挑戦したくなってしまいました・・・が、絵心がない私にはやはり厳しいかもしれません。

 

③LINEに投資したい場合

LINEの株を買いたいんだけど・・と思われる方も多くいらっしゃると思います。実際に私も数名の方に「LINEの株って買うことが出来るの?」と聞かれた事があります。そもそもLINEですが、これは少し前まではサービスの名前だったのです。NHNジャパン株式会社が運営していましたが、2013年4月1日以降、LINE株式会社へと商号を変更しております。

しかし、LINE株式会社自体はまだ上場していません。親会社は韓国のNaver社です。(韓国での証券コードは<035420.KS>)今、LINEの株を購入したい場合にはこのNaver社の株を買えばよいということになります。

LINE株式会社の上場は2014年の秋頃を予定されています。上場時点での時価総額は1兆円を超えると見られており、その動向には市場関係者だけでなく、多くの方の注目が集まりそうです。

間違いなく、人気株となるであろうLINEの株。IPO(新規公開株)と呼ばれる、一般に販売される前に割引価格で購入することもできます。安く購入することができるため、IPO株は抽選で購入者が選ばれます。しかし、抽選への応募に関しては無料ですので、LINEの株が欲しいという方は証券口座を開いておくことをオススメ致します。